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リーマンショック世代の思わず抱きしめたくなるブログ

元バンドマン 文系 27歳 転職3回 どうにもならないなりにやってみる日々

営業はなくならんのです 東京育ち大阪弁のスーパー営業マンの話

営業 働く

コーハマです。

 

ここのところコンサルネタ続きなのですが、謎に包まれたその生体の一部(一般的なコンサルがすべてそうとは思わないが…)をお伝えしました。

環境が人を変えるのか、ハイクラスのビジネスマンは言葉や行動の端々でひと味違う印象を僕たちに与えてくれるのであるが、書いていて「他にもこんな人がいたなぁ」と回顧した中にとある営業マンの姿があった。

僕が初めて転職をした時、担当してくれた営業マン。

彼のことが未だに忘れられない。

今回は彼のことについて書いてみたい。

 

初めての人材紹介会社 初めてのバリバリ営業マン

東京の中心部にある小さな雑居ビル。

そのワンフロアの6畳くらいの一室で僕はドキドキしながら予定の時間が来るのを待っていた。

 

人材紹介会社のミーティングスペース。

初めての転職に際して人材紹介会社を利用したのだが、人材紹介会社が企業を紹介してくれるまでの一連のプロセスとしてまず営業マンとの面談がある。

そこで転職希望者の職務経歴や転職にあたってのニーズを伝え、その上で希望に沿った求人を紹介してもらうというのが通例的な流れである。

 

面談なので何も気負う必要などないはずなのだが、イヤに静かな部屋のせいか、はたまた何かしらの”気配”を感じてかソワソワして仕方なかった。

 

初めての転職…当時は社外の人と知り合う機会も少ない職種だった上に第二新卒だったこともあり、対外的な折衝には慣れていない。

特に相手は人材会社の人…自分にどんな評価がくだされるのか、果たして転職などできるのか、と不安な気持ちが行き場なく、体の中でグルグルと滞留している感じがした。

 

窓もなく、閉鎖的な小部屋の片隅で待つこと15分。

遠くから”どっどっどっどっ”とテンポの速い足音が聞こえてきた。

こっちに向かってくる。

 

部屋の前で足音が止まったと思う間もなく”コンコン”とドアがノックされた。

 

 営業マン(以下、M)「失礼しま〜す!はじめましてー!Mと申しますー!」

 

 

 現れたのは眼鏡をかけた30代半ばくらいの男性。

ツルッとした肌質で少し面長の顔。

表情は穏やかだ。

175cmの僕よりも少し上背が大きく筋肉質な体格がスーツの上からでもわかった。

”体育の先生”

これが彼の第一印象だった。

 

彼は小脇に抱えた書類を僕のいたテーブルに置くなり素早く名刺を取り出した。

ビジネスマナーの本で見たようなとても美しいフォームで名刺が渡された。

 

 M「よろしくお願いしまーす」

 

一瞬、目が合う。

目の奥が全然笑っていない。

 

そして、声がでかい。

これは僕の浅いなりの経験則だが、できる営業マンはやっぱり声がでかい。

卵が先か鶏が先かわからないが、できる営業マンの声はでかかったりする。

確かに自信がない人からモノは買いたくない…がそれ以上の意味合いが声の大きさには含まれているのだと感じる。

 

で、僕の方も軽く挨拶などして緊張をなんとか和らげようとしていたのだが、その声が小さかったらしい。

初めて会った僕に対して

 

「元気ないな〜!ご飯食べてるんですかぁ?」

と一言。

 

「はいぃ?」と面食らう僕。

そして、彼のイントネーションは大阪弁のそれだった。

とにかく勢いがある。

 

撃沈

紹介会社のシステムについて説明があったあと、転職希望の理由について聞かれたので現状や感じている課題感、それからやりたい仕事についてを話した。

その時、僕は営業職志望だと言うことも話した。

 

 M「営業ねぇ…学生時代はどんなところ受けてたの?」

 僕「金融とか受けてましたけど第一志望が受からなくて。」

 M「ってことは証券か銀行?」

 僕「いや、保険会社だったんですけど…」

 

学生時代受けていたのは法人向けに特化した日系の生命保険会社。

歴史のある大企業である。

 

 M「個人の?外資?」

 僕「どっちでもないですねぇ」

 M「コーハマさん、そら営業ちゃいますよ。そんなもんセミナーやってパンフレットだけ置いて返ってくる、ネームバリューだけで生き延びてる会社でしょ。営業って新規開拓でバリバリ売ってこれる方が市場価値高いんですよ。どっちになりたいんですか?」

 

これはよくある人材紹介会社の営業トークである。

けど、ここまでストレートに言われると破壊力がある。

一体なんなのだろう、この人の迫力は。

 

 M「コーハマさん、さっきから聞いてるとねぇ、なんか甘いですわ。転職せん方がええんとちゃいますか?」

 

え!?マジで?

困る僕。

まさかこんなプレッシャーに曝されるとは思ってもみなかった。

けど、ここでおめおめ引き下がっては来た意味がないし、僕は転職したかった。

 

 M「もしほんまに転職するって言うんやったら最後まで面倒見ましょう。どうします?やめますか?」

 

僕は転職したい旨を伝え、Mさんにお世話になることにした。

「わかりました」とMさん。

付け加えるようにこう言った。

 

 M「それとね、コーハマさん話し方が気持ち悪いです。自分では気づいてないでしょうけど質問する時に語尾がお伺い立てるみたいに上がって感じ悪いですよ。あと声小さい。その癖やめてください。」

 僕「…(撃沈)」

 

そんなことがありつつ求人案件を紹介してくれた。

各求人ごとの仕事内容や業界の説明だけでなく直近でどんな人が転職していったかやその会社のトップセラーの前職などかなり踏み込んだ内容が伝えられる。

 

最後にMさんはこう言った。

 M「コーハマさんの先輩は何十人もお手伝いしてきました。任せてください。」

 

これがMさんとの出会いである。

 

 

つづく 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?

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