社会で活躍したい文系大学生がとりあえず大手に就職した方が良い3つの理由

ベンチャーでしか成長できないと思っているあなたへ

求人倍率が高い市況にあってなおベンチャーに行きたい学生はやはり一定数いる。メディアが伝える成功物語のおかげもあり、ベンチャーで働くことはカッコイイこととして市民権を持っているようだ。

タフな環境を求める彼らは「どこに行っても通用するスキル」や「幅広い経験」を求めている、いわゆる目線の高い学生なのでベンチャー

 

ただ、メディアで大手に入社することがあまり良いものとして語られないことが多いのには違和感がある。

優秀な学生こそまずはとりあえず大手を目指すことにメリットがあると僕は考えるからだ。

 

もちろん「大手なら安定した人生が得られるから」みたいな消極的な意思決定を勧めたい訳ではない。伝えたいのはあくまでも「市場価値の高いビジネスパーソン」になるために持っていたい考え方であり、人生の成功可能性を最大化させるための戦略である。

これから就職活動をするという学生に何かしらのお役に立てればと思い、この記事を書いてみた。

 

 

とりあえず大手に入るメリット

①優秀な人に出逢う確率が高い

大手企業には優秀な人が居ないということがもっともらしく語られることがあるがそれは間違いだ。

大手に居るうちに角が取れるということがあったとしても、好待遇を狙った人たちが競争に勝たないと入ることができない以上、確率論で優秀な人が多くなると考えられる。

平均的に高いレベルの人材の中に身を置くことで自身の意識が普通より一段も二段も高く置かれるし、それにより身につくスキルや経験も大きくなる。

そして、組織の中でどんな人が上に行くのか、同期でどんな人が評価され引っ張り上げられるのかを観察することができる。すべての企業活動に人が関わる以上、ここでの経験は非常に大きな意味を持つ。

ベンチャーや中小では母集団が少ない分、優秀な人やその人の動向について充分なサンプルを取ることができない。

また、その企業で優秀だとされてる人も大手企業で見れば中の下くらいのレベルだったりすることもある。

人、及び組織の動向に目を配るという意味では大手の方が学びは多い。

 

②貯金がしやすい

貯金は2年間過ごせるくらいあった方が精神衛生上、非常に良い。

結婚、転職、起業その他のイベントに際してお金が掛かるのだ。

 

ベンチャーではよほどの企業でない限り初任の年俸は300〜350万円程度だ。

これは換算するとボーナス年2回それぞれ1月分と考えて1ヶ月あたりの収入は手取りで18〜20万円となる。

これでは貯金に回すお金はかなり努力しないと捻出できない。

対して大手の企業であれば、入社初年度でも年収ベースで400万円以上のところが多い。ボーナスが満額出れば2年目で500万円に達するところもある。

さらにリクナビなどでは具体的な金額はなかなか出てないが、福利厚生が整ったところでは住宅手当がじゃぶじゃぶ付いてるところもある。信じられないかもしれないが製薬会社やマスコミなんかは好きな所に住んで毎月10万円の補助が出るところも少なくない。

可処分所得(自由に使えるお金)は大手と中小の社員で圧倒的な差がある。これは抗えない事実だ。

例えば大手に就職して3年目に転職したくなったとして中小で居た人は何とか頑張っても貯金は200万円あれば大したものだ。一方、大手に居てしっかり貯めていた人は…言うまでもなく潤沢な資金を蓄えた状態で次のステップを模索できる。

貯金があることの余裕が生み出す差は心理的にもかなり大きなものだ。

 

③"その場に残る"という選択肢ができる

私の知り合いに、将来的に起業する目的で公認会計士の資格を取った方が居た。

彼は3年ほど経験を積むために大手四大監査法人に入ったが、経験を積むにつれ周りに優秀な人材が山のようにいることや規模の大きな案件に手を挙げれば参加できる環境の価値に気付いてそのまま監査法人に残ることにした。

起業することと秤にかけながら何年も勤めるうちにマネージャーになりパートナーの職位につき、果ては取締役にまで上り詰めた。

これも大きな組織でこそ築くこととできたキャリアである。

 

ベンチャーや中小でやりがいを感じることもできるだろうが、規模の大きな仕事は自由にできることではない。広告の予算投下にしろメーカーなんかの販路開拓にしろ大手が抱える資金やネットワークを持って出来ることは想像以上に大きい。

有名な「電通鬼十則」にもこんな一文がある

大きな仕事と取組め! 小さな仕事は己を小さくする。

仕事の大小で価値は決まらないが、大きな仕事がもたらす経験はお金では買えない貴重なものだ。

 

 

最後に

ベンチャーというのは「伸び代のある中小企業」のことだ。

伸びない限りはただの中小企業のままなのだ。

これ!という強み(自分で立ち上げた事業をバイアウトした経験があったりサーバーやデータベースの運用までできるWEBエンジニアなど)がない限りは市場で求められる力は社会人になってから培われる。

それは営業やマーケティングのスキルだけじゃない。

例えば、

・組織に適応するスキル=コミュニケーション能力

・上司を動かすスキル=フォロワーシップ

・ビジネスを円滑にする調整スキル=だんどりりょく

・相手に納得してもらう文章を書くスキル=ドキュメンテーション能力

 

のようなソフトスキルこそ案外どこの組織でも重宝されたりする。

これは組織の規模に関係なく伸ばせることもできるが良いお手本が居た方が身につくチャンスに恵まれやすい。

 

実際、ベンチャーで能力を認められてる人もいい歳になって基礎的なコミュニケーションができない人は思いの外多い。

 

人生の成功可能性を高めるなら"とりあえず大手"の価値を再確認しておくのが良い

 

journal-me.hatenablog.com

 

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