外資系コンサルタントから教わった”営業”の必要性
コーハマです。
「仕事に卑賤はない」なんて言われるが、実社会では仕事の種類にランク付けが暗黙のうちにされていることがままある。
僕は、とある人(理系)から「営業なんて勉強してこなかったバカのする仕事だ」と言われたことがあった。
その人の主張では、仕事を職種で分けた時に生産を担うエンジニアなんかの理系の方が上流にいて、できたものを売る”だけ”の営業は誰でもできて付加価値が低いのだ、と。
当時、営業の仕事をしていた僕はこれを聞いて少なからずショックを受けた。
と言うか、「なんだかな〜」と虚しくなった。
営業は会社のエンジン
僕が思うに、営業の仕事をみんな一度はするべきだ。
と言うのも、大方の経済活動はなんらかの商材に付加価値をつけて売り、利益を得るという行為の上に成り立っている。
その商材が食べ物であれシステムであれサービスであれ、必ず”売る”という行為が発生する訳で、商材を”どこに”、”どのように”売るのかをすべての人が理解しているべき。
良いものを(上流の理系の人が)作ろうが、それを売った利益で存続している企業にいる以上は業績を担う営業はエンジンとして評価されるべきだし、作ることにしかコミットしないで営業を低く見るのは当事者意識低くねぇ?
な〜んて思っちゃうよね。
トップコンサルタントはトップ営業マン!
僕はとあるベンチャー企業に勤めていたのだが、その会社の社長は僕の中で間違いなく”トップ営業マン”だった。
アメリカの大学でコンピュータサイエンスと経営学を学び、卒業後は有名コンサルティングファームに入社してマネージャーまで登り詰め、米国公認会計士の資格も持ついわゆるスーパービジネスマンなのだが、そんな社長が常に力を入れていたのは何よりも営業だった。
立ち上げ2年目というフェーズだったのもあるが、スケジュールは毎日アポイント。
お得意のパワポを武器に数億円規模の受注をいくつも取ってくるその姿はエリートコンサルという枠からかなり外れていた。
そんな社長は、”顧客が何を求めているか考えろ”と常に言っており、なぜならそれは”商売の原理原則”だからとも明確に言っていた。
新規開拓先の企業に初回のアポイントに行く際は、3時間は必ず先方について下調べをするよう営業部署の各人に伝えていたし、入出荷なんかのオペレーションにも”顧客”の視点を持てと口酸っぱく言われていた。
当の本人は(当時、親会社から出向という立場のため)自分が営業することにブー垂れていたのだが、会社を任された手前、すべての行動原理に”顧客指向”を当てはめていたし、”顧客指向”を集約したのが営業でしょう。
生産であれ、仕入れであれ…営業というものの在り方をぜひ理解してほしい。