現行の社会では女性の社会進出は頭打ち どうすれば女性の活用が進むか

女性の社会進出はどこまで可能なのか

本日の朝日新聞天声人語に面白いことが書かれていた。

地銀60行ほどが協力して家族の転居に伴い退職をした行員を転居先の地銀が受け入れられるような仕組みづくりを行って行く方針なのだそう。

先日、産休を理由に役職を解かれた理学療法士の女性が当時の勤め先に対して訴え、当初は女性側に不利な状況だったものの逆転して女性側の主張が受け入れられたというニュースに絡めて書かれた内容だった。

これが現実的に実施されるならとても良いことですね。

 

スーパーウーマンも子供を産む

今のところ女性の社会進出は名目上は進んでいるように語られるけどほんとのところは女性が大手を振るって活躍できるようにはまだデザインされていない。

男女の機会均等を掲げたところで女性は結婚したら子供を産むし、そのためには一定期間は会社を休まざるを得ない訳だし、その後も子育てをしていれば仕事に100%時間を費やすことはできないはず。

その前提で会社の役職に付けるのはよっぽど体力のある会社でしか難しい。

 

そうなると当然、男性社会の構造は崩れないし、結婚して男性側の会社の都合で転居が必要になれば女性が付いて行くことは必然的な流れだ。

 

 

問題は

に収斂されると思う。

 

「女性の社会進出」を女性が男性と”同じように”活躍することと捉えるのは間違っている。

女性には女性の活躍の仕方があって、活用の場面によって真価が発揮されるようになるものだから。

 

シリコンバレーに女性が少ない理由

テクノロジー系企業が集まるシリコンバレーにYコンビネーター(YC)というスタートアップ支援を行う団体がある。

Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール

Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール

 

 YCでは毎回が3ヶ月間というターム中に数10のチームがそれぞれ思い思いのソフトウェアなどを開発して公開するプログラムが行われている。

あるタームで女性の参加者が全体400人のうち4人しかいなかったということに対して主催者のポール・グレアムは「エンジニアの母集団で女性の占める割合が少ない」と応えていた。

参加者は天才的なエンジニア(ポール・グレアムの表現するところのハッカー)である必要があり、彼らのほぼ全員が13歳頃までには既にプログラミング技術の習得を始めているという傾向があるそうだ。

そういった素養を持つ者のほとんどが男性で、そのためYCには女性が少ないのだと言う。

 

これは裏返せば、早い段階でエンジニアになるきっかけがあれば女性比率は高くなる可能性があるということじゃないかな。

例えば男性と同じように女性が活躍することを目的とした時に、時間や場所の制約を受けにくいエンジニアの領域であれば女性の構造的な問題は少しクリアになるかもしれない。

そういった意味で理系分野、特にコンピュータ系の教育が男女両方が学ぶ機会ができれば活躍できる女性は多くなるのじゃないのかな、と考えた。

 

ちなみにYCにいる女性の両親はどちらかがエンジニアか科学者という家系であるが、今後ほんとにプログラミング教育が小学校とかでも導入されるのであれば理系比率は後々上がって親の影響で理系分野に興味を持つ子供が長い目で見て増えて行くと思う。

 

 

現行の男主体にデザインされた社会に無理矢理女性を食い込ませるのは酷だし、そんな中で働く女性の中には男性をどこかで”敵対視”しているように見受けられる節もある。

 

教育と制度が整えばもっとバランスよく女性が活躍できるはず。